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今月の特集(2019年5月) - 国立国会図書館ウェブサイトの変遷をたどる -

今月は国立国会図書館ウェブサイトの変遷をたどってみたいと思います。

当館の公式ウェブサイトは1996年に初めて公開され、現行サイトで7代目となります。ただ、当館がウェブアーカイブを開始したのは2002年であり、残念なことに、2代目まではWARPでは保存されていません。

非公式のウェブサイト(1994年公開)

当時の当館職員が独自に作成した非公式のウェブサイトが存在しました。1ページから成るテキスト形式のシンプルなデザインだったようですが、スクリーンショットの画像すら現存しません(WARP担当調べ)。当時はまだ、ウェブサイトを文化資源として保存するという意識が希薄だったのかもしれません。

初代(1996年6月公開)

国立国会図書館初代ウェブサイトトップのスクリーンショット 国立国会図書館初代ウェブサイト

WARPでは保存されていませんが、スクリーンショットの画像が現存します。サイトデザインも含め、当館職員がすべて作成しました。トップページの図案は竹取物語の一場面を加工して作成したものです。

2代目(1998年6月公開)

国立国会図書館2代目ウェブサイトトップのスクリーンショット 国立国会図書館2代目ウェブサイト

初代同様、スクリーンショットの画像が残っています。花鳥風月をあしらった古風なデザインですが、四季折々にトップページの画像を切り替えるなど、ウェブの特性を生かしたサイトであったようです。広報メディアのみにとどまらないインターネット上のサービス窓口として、情報量も初代に比べて充実していることがうかがえます。

3代目(2000年3月公開)

現在の当館ロゴにもあしらわれている「書」の文字が登場しています。この3代目と同時に、書誌情報データベースの「Web-OPAC」やデジタルアーカイブの「貴重書画像データベース」も公開されました。当館のインターネットコンテンツが充実してきた時期といえます。

4代目(2002年10月公開)

トップページ中央の、しおりを模した金色のデザインが目を引きます。使える道具としてのウェブサイトを表現したとのこと。利用者の方に「金色のしおりは売っていないの?」と尋ねられた職員もいたそうです。

5代目(2007年4月公開)

画像を多用したデザイン的な要素が減る一方、必要な情報をすばやく得られるようにナビゲーションバーが設けられるなど、より機能的なデザインとなっています。RSSによる新着情報の発信も開始されました。ウェブアクセシビリティにも配慮されています。

6代目(2012年2月公開)

トップページから当館の主なサービスにアクセスできるように使い勝手が工夫されています。蔵書やデジタルコンテンツを探せる「国立国会図書館サーチ」の検索窓や、要望が多かった開館日カレンダーもトップページに配置されました。また、プルダウンメニューを廃止し、キーボードのみで操作できるようにするなど、ウェブアクセシビリティの改善も図られています。

7代目(2018年2月公開)

現行サイトです。ユーザビリティ、アクセシビリティに配慮し、デザインや構造をより使いやすく見やすい形に変更するとともに、視覚的な情報発信を狙ったスライドショーが設置されました。また、レスポンシブウェブデザインを採用し、スマートフォンやタブレットからも利用しやすくしています。

当館の公式ウェブサイト以外にも、WARPでは古くから継続して収集しているサイトが多数あります。ウェブサイトが時代によりどのように移り変わっていくのか、WARPを使ってぜひ調べてみてください。

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